『校閲記者の目』

校閲記者の目 あらゆるミスを見逃さないプロの技術』という本を読みました。Twitterでも毎日新聞・校閲グループというのがあり、わたしもフォローしていますが、そちらの方々がまとめた本となっています。

書籍版購入のタイミングが帰国と合わず、どうしようかと思っていたら、電子書籍版も出ました。(^ω^)…でも、ちょっと新聞の画像が見づらかった。

校閲というのは、新聞や雑誌や原稿などを読んで、間違いがあったら直すというものです。わたしの最初の認識は、誤字脱字や日本語の表現として不適切な箇所を探すことだと思っていました。しかし、実際は内容の整合性までもチェックする作業ということでした。(・o・)

偽の号外記事を見て、実際の校閲作業をするページもありましたが、正直、数箇所しかわかりませんでした。校閲記者にはなれませんね…(;・∀・)

職業柄、普段から細かいところを血眼になって見ているほうですが、全然気が付かず、結構ショックでした。ただ、最近、イメージの認識程度というか、まとまりでざっくり読んでいるな~と感じることは多々あり、注意深く読み込もうとしないかぎり、ミスに気が付きにくいです。

この本は、言葉を扱う、日本語教材を作るという点から読んでも、ためになります。

わたしの中で「和数字・洋数字」の表記が、以前から気になっていました。「1人前」と「一人前」の表記。説明を読んで、ほかにも同じような例があって、これから毎日新聞を真似ようと思いました(笑)また、「漢語+する」の自動詞・他動詞の話も出てきて、日本語教師としても、気にしておくべきことだな~と思いました。

正しい・正しくないで割り切れるところもあれば、そうでもないところもあります。言語を扱う難しさがわかるという意味では、校閲記者さんも、日本語教師も同じようなものですね。誤字脱字の修正から、文法の正しさ、表記のチェックなど…。

読みながら、ふと思い出したことがあります。最近のインターネット上の記事は誤字脱字が多かったり、見出しの助詞の省略が曖昧な意味になっていたりするのが気になります。もちろん内容も整合性があるか…。(;・∀・)自分のサイトの記事も人のことは言えませんが…。ただ、日々目にするものは精度が落ちていると感じます。校閲する人がいる新聞のほうが、信頼できるのかな~なんて思ってしまいます。

『わかる「板書」伝わる「話し方」』

栗田正行著『わかる「板書」 伝わる「話し方」』を読みました。

昨年、板書の方法について考える勉強会を行いました。準備をしているとき、EDUPEDIAの「板書の基本スキル「CHALK」(チョーク)の法則」という記事を読みました。非常にわかりやすくまとまっていたので、先生方にも紹介しました。

この本には、上記記事の内容も載っていますし、話し方についても触れられています。日本の学校の教師(初中等教育の教師)向けで、「子ども」を相手と想定しています。日本語教師なら、「子ども」は「日本語学習者」と読み替えれば、9割はしっくりくる内容です。(残りの1割は、外国語教育や外国語学習者には当てはまりにくいと感じたところです)

( ;∀;)感動!じっくり読みましたが、すべてに頷いてしまいました。自分が同じように全て実行できているとは思いませんが、「こうありたい」と思う教師像が描かれていました。

読んだあと思ったのは、「学習者から信頼される教師になる」ことの重要性です。板書一つとっても、きちんと行うことが信頼につながるわけです。その他、一貫した態度であったり、偏りのない接し方であったり、学習者にとってわかりやすい説明をしたり…。筆者も「当たり前のこと」と言っているように、私も「当たり前のこと」だと思いました。ただ、それを意識しているか、していないかで、教師の質としては雲泥の差だろうと思います。

日本語教師も「教師」として、「教育者」として、どう立ち回るかは、教師になった以上、考えなければなりません。言葉や文法の知識だけ学んでも、決していい日本語教師にはなれないと思います。こういう本から学んでいかなければならないですね!

『じょうずな勉強法 こうすれば好きになる』

心理学ジュニアライブラリ01『じょうずな勉強法 こうすれば好きになる

中高生向けに書かれた心理学の本です。勉強方法の具体的なものが書いてあるわけではなく、学習に向かう姿勢を心理学的な視点から見た本です。歴史や物理などの史実や法則などを、ただ覚えるのではなく、関連させて覚えたり、日常世界と結びつけたりして覚えたりすることで、学習そのものが面白くなるという話でした。

教師として読むと、間違えることは学びのチャンスであること、「学習観」の説明、疑問を持つことが理解や覚えることにつながる一歩だ、という話が興味深かったです。

学習観はふだん意識化されることがありません。「考える過程を重視する学習観」「意味を理解しようとする学習観」は良いと思いますが、次のパターンもよくあるようです。答えが正しければいい「結果主義」、意味もわからずに事実や手続きを覚える「暗記主義」、勉強は繰り返し慣れていき、学習量や時間ばかり気にする「物量主義」。(;・∀・)確かにこういう学習者はいますよね。

日本語学習者も、答えに至る過程を疎かにしてはいけないと思います。「正しく言えた、でも、どうしてそれが正しかったかわからないな~」と思って、教師に説明を求めたり、自分で調べたりできれば、いい学習ができているのでしょう。それができない人、また、上記の誤った学習観を持った人には、何らかの働きかけが必要ですね。

また、「自分と接点を持つということが、長い間忘れない知識となる」という話も印象的でした。日本語を教えるときも、導入や場面設定、言葉の1つ1つも、その学習者の状況などに関係づけることが重要だと思いました。

ただ「覚えなさい」というだけの教師の授業より、学習者と接点を持たせた内容の授業をすれば、負担など感じないで覚えることができるのではないでしょうか。

私事ですが、この本の物理や化学の話が面白かったです(笑)「別の知識と関連付ける」、「自分と接点を持つ」ということを体感したい方にもおすすめです。わかっているようで、本当はわかっていなかったことがわかりました。なんにでも疑問を持って、それを聞けるということは大事ですね。教師としては、それができる雰囲気を作ることが大切ですね。(*^_^*)

『日本語を学ぶ人たちのための日本語を楽しく読む本』

『日本語を学ぶ人たちのための日本語を楽しく読む本』です。私が大学生のとき、O先生が取り上げていた本です。でも、初中級だったか、中級だったか、中上級だったか、忘れました…。語学なのに「想像する」活動が取り入れられるのかと驚いた記憶があります。そういうことをやってもいいんだと思い、これに多少アレンジを加えて、実際に使ったこともあります。ボッコちゃんだったかな?

読解の前作業・本作業・後作業もテキストに書かれています。自分が勉強していた当時は、その意味がよくわかっていませんでした。その後、読解や聴解の指導に関わっていくうちに、この流れの意味が分かるようになりました。

読解なのですが、単なる読みではなく、頭を使うところが好きな理由です。知的に楽しめる本だな~と思っています。(^^)

『日本語教育のための文法コロケーションハンドブック』

日本語教育のための文法コロケーションハンドブック』です。初級程度の文法93項目といっしょによく使われる言葉について書かれている本です。現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCJW)を用いて調べているそうです。

教科書に載っている例文だけでは足りない、なんとなくあまり使わない語の組み合わせだな…と思うことは多々あります。そういうとき、例文を考える役に立つ本です。

全部をじっくり読み込んだわけではありませんが、ある日「~ませんか」の項をなんとなく見て、驚愕しました(買ってからずいぶん放置していたので…(笑))

「勧誘」で使われることが少ない…と書いてありました。(´・ω・`)えー。「そう思いませんか」という丁寧な問いかけが圧倒的だそうです。勧誘にしてもイベントへの「参加」でまとめられるとのことです。使用場面を考える際の参考にもなりそうですね。