文法と「死ぬ」という語:安易に使えないけど必要な理由

「死ぬ」って言葉はあまり使いたくない

親は子に「簡単に死ぬなんて言葉、使っちゃいけません」と言ってたしなめます。しかし、テレビ番組や映画からは「死ね!!」などの言葉が聞こえる日は少なくない…。「死ぬ」という言葉はあまり使わず、別の表現に言い換えたりします。「亡くなる」「あの世へ逝く」「ご逝去」などなど…。

しかし、日本語の教科書では、わりと初期に出てきます!!

1グループ(5段動詞)で「~ぬ」で終わる動詞って…

普通形を導入したり、その後の活用を練習するときに動詞が必要になります。例となる語を見て、書いて、言って、定着をはかるためです。それは至極当然のこと。

さて、1グループの動詞を列挙してみます。

聞く・書く…
泳ぐ・脱ぐ…
話す・貸す…
待つ・持つ…
死ぬ・  …Σ(´・ω・`)
呼ぶ・飛ぶ…
読む・踏む…
切る・知る…
買う・会う…

だいたい2つ以上の語がパパっと思い浮かびます。しかし、「~ぬ」はなかなか見つからない。(^ω^;)…というか、ない?!?!けれど、この「~ぬ」タイプを除くことはできません。動詞「死ぬ」と出会ったとき困るので…。

(´・д・) 活用のパターンは、「~む」「~ぶ」「~ぬ」は同じ!!と、例を出さずにくくってしまうことはやっぱり強行すぎますよね…。けど、結局「死ぬ」でしか「~ぬ」は練習できないのです。

*補足*

【ぬ 動詞】で検索すると、同じようなことを疑問に思う内容が出てきました。もう1つありました。「往ぬ(いぬ)」です(意味は「去る」)。これは古語です。現代語を扱う日本語教育においては、まず必要ありません。古語で「ナ行変格活用」というのがあり、「死ぬ」「往ぬ」が2語だけが該当します。「死ぬ」はそれが五段活用に収まり、「往ぬ」は使われなくなったのでしょう。そうすると、やっぱり「~ぬ」の動詞は「死ぬ」1語となりますね。

「死ぬ」と文法

割りと早い段階から「死ぬ」という不穏な語に接してしまうことになります。だから、教室での教師はピシッとせねばなりません!!(`・ω・´)

「死ぬ」と関係すると「文法的に正しいけど…」となる文法

・~てください 「死んでください」「死んで」
・~ませんか  「死にませんか」
・~ましょう  「死にましょう」
・命令形    「死ね」
・意志形    「死のう」

主に他者に働きかけたりするものですね。もちろん子どもたちに教えていたら、冒頭の母親のように注意するでしょう。いい大人に教えているときは、私からこれらの表現は言いませんが、学生が気づいて、冗談として練習中に言ってきた場合に、若干ニヤニヤしてしまいます。

「死んでください」が冗談だとわかっているなら、「そんなこと、言わないでください!!」と返して、さらに盛り上げます。別に教えることを推奨しているわけではありませんが、本気じゃないかどうかぐらい雰囲気から読み取れるかと思います。

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