使役文を二重にできるのか

目的語が2つある使役文

『みんなの日本語初級(2) 書いて覚える文型練習帳』を使用して、使役文を練習していました。お母さんが子どもに指図するという状況を使役文で描写します。

他動詞文で目的語が1つのものがほとんどのなか、「ねこにえさをあげる(やる)」は目的語が2つです。(上の絵のようにこどもがエサをやっている絵があり、その端に指示するお母さんがいます)

a. お母さんは 子どもに ねこに えさを あげさせる。

一応、正解はこれです。

実は、この絵を見ると、「食べる」という動詞を思い浮かべる人が多いのです。また、「えさ」という語を知らないため、目的語を抜いて作ったりします。

b. 子どもは ねこに (えさを) 食べさせる。

これはこれでOKです。しかし、この状況に「お母さん」を入れなければなりません。そうすると…

c. お母さんは 子どもに ねこを 食べさせる。

という奇想天外な文が出てきます。このときは、先に2つの目的語を提示しておいたので、動作主(子ども)を示す「に」と、受け手(ねこ)の「に」は混ざりませんでした。奇想天外な文も最後に書いたら、大爆笑でした(・∀・)

「目的語が2つある」というのは授受の関係がある場合です。

d. スネオはのび太からマンガを借りた。
e. ジャイアンはスネオにのび太からマンガを借りさせた。

dの文のように「与える人(のび太)」がカラ格で示される場合は、ニ格が連続しないためか、特に違和感はありませんね。影の首謀者ジャイアン…(笑)スネオを手下のように扱ってすみません。「貸させる」は、ニ格の連続が起こってしまい、一瞬考えてしまう文になりますね。「返させる」は、考えないほうがいいと思います。

三者間のやりとりにはくれぐれもご注意ください…。人じゃなくて「図書館」とかならまだニ格の連続は良さそうです。でも、この場合「図書館に」は「のび太に」のニ格とは違いますね…。着点のニ格でしょうね。

f. 父親は子供に図書館に本を返させた。

使役を重ねることはできるのか

授業前に、「使役は二重にできないかな」と思いました。質問もきそうだし…。

つまり、

g. 子どもは ねこに えさを [食べさせる]。
→h. お母さんは 子どもに ねこに えさを 【[食べさせ]させる】。

「”食べさせさせる”」は検索したら、わりと出てきました。

ここまではブログに書いたこと。今、Google検索すると、自分の記事がヒットしてしまいます(笑)上位は知恵袋とか検証しているサイトなどが出てきますね…(^^ゞ

ちょっと趣向を変えまして、少納言を使ってみました。(『現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)』のデータを全文検索できるサイトです。)

(@_@;) ”食べさせさせ”は1つもない…(「る」は活用するので抜かました)。

“させさせ”もありませんでした。やっぱり市民権はまだ無いのでしょう。

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